は、仮名のひとつであり、に濁点をつけた文字である。四つ仮名の一つ。 日本語音節のひとつとして用いられ、1モーラを形成する。

平仮名
文字
字源 に濁点
JIS X 0213 1-4-26
Unicode U 305A
片仮名
文字
字源 スに濁点
JIS X 0213 1-5-26
Unicode U 30BA
言語
言語

karinee, pork 1: teller, passenger, spanish, soft 2: andberg, ganderen, fachan, goldghen 3: ず、ズ 4: mattkai, kaittmai, gakatuz, nakkait

5: telleru, pasaj, spaniol, soft
ローマ字
ヘボン式 ZU
訓令式 ZU
JIS X 4063 zu
発音
IPA zɯ̹˕
種別
濁音
「ず」の筆順
「ズ」の筆順

日本語での発音

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  • 現代標準語の音韻:1子音と1母音」から成る音。語中においては舌の先を上歯茎に近づけて、隙間から声を摩擦させて通すときに出る有声音(有声歯茎摩擦音)。語頭や促音撥音の後では、いったん舌を上歯茎に付けて、離すときに、狭い隙間を作って摩擦した音を出す有声音(有声歯茎破擦音)、すなわち「」の子音の有声音と同じである。それら二つの「ず」の発音は、一般に日本語の話者にはほとんど聞き分けられず、意味上の差異はない。「ず」は「」と同じ発音であり、現代標準語では「ず」と「づ」を音の上で区別しない(四つ仮名)。現代仮名遣いでは、例外(「つ」が重畳する「つづる」など)を除いて「づ」で書かれてきたものをすべて「ず」で書く。また「つ」の連濁に由来する場合には語源を重視して「づ」と表記することもある(「きづな」「黒づくめ」など)。
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ず に関わる諸事項

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  • 上代の「ず」は /dzu//dʒu//ʒu/ いずれとも論じられているが、確定しがたい。いずれにせよ「づ」との区別が成されていたのは明らかである。室町時代末には /zu/ と発音されたが、江戸時代に入ると「づ」(/dzu/)との区別が曖昧になり、仮名遣いの混乱を生じるようになった[1]
  • 上代の万葉仮名には「す」の濁音専用(受)と思われるものが存在したが、古体の片仮名・平仮名が成立する頃には仮名としての区別が無くなり、「す」に濁点を付して濁音を示すようになった[1]
  • 「ズ」は英語複数形の「s」から、単語の後ろに付ける事で複数を示し、グループ名などでよく使用される。
  • 「ず」は打ち消しを示す助動詞である。
  • 「ず」を形容詞の語頭に付けることで強調する。(例:「ず太い神経」「ず抜けた才能」。“図”を当て字に使う場合もある。)

脚注

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  1. ^ a b 日本国語大辞典』(第2版)小学館、2001年。 

関連項目

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