きつねと猟犬
『きつねと猟犬』(きつねとりょうけん、原題:The Fox and the Hound)は、ウォルト・ディズニー・プロダクション製作の長編アニメーション第24作である。アメリカ合衆国では1981年7月10日に公開され、日本では東京ディズニーランド開園記念として1983年3月12日に公開された。上映時間83分。アメリカでの同時上映は『ワンス・アポン・ア・マウス』、日本での同時上映は『バンビ』。
きつねと猟犬 | |
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The Fox and the Hound | |
監督 |
アート・スティーブンス テッド・バーマン リチャード・リッチ |
脚本 |
ラリー・クレモンズ テッド・バーマン デイヴィッド・ミッチェナー ピーター・ヤング バーニー・マティソン スティーヴ・ヒューレット アール・クレス ヴァンス・ジェリー |
製作 | E・カードン・ウォーカー |
製作総指揮 | ドン・B・テータム |
出演者 |
キース・ミッチェル ミッキー・ルーニー コリー・フェルドマン カート・ラッセル パール・ベイリー ジャネット・ノーラン ジャック・アルバートソン サンディ・ダンカン パット・バトラム ディンキー |
音楽 | バディ・ベイカー |
撮影 | ピーター・アンダーソン |
編集 |
ジェームズ・メルトン ジム・コフォード |
製作会社 | ウォルト・ディズニー・プロダクション |
配給 |
ブエナ・ビスタ・ディストリビューション 東宝 |
公開 |
1981年7月10日 1983年3月12日 |
上映時間 | 83分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $12 million[1] |
興行収入 | $63,456,988[2] |
前作 | ビアンカの大冒険 |
次作 |
きつねと猟犬2 トッドとコッパーの大冒険(きつねと猟犬シリーズ) コルドロン(ディズニー・クラシックス全般) |
解説
ダニエル・P・マニックス『きつねと猟犬』を原作に1977年春にスタート。ウォルフガング・ライザーマンは高齢の為、プロデューサーのみで参加し彼の指示のもと監督を務めたのは『ビアンカの大冒険』で故・ジョン・ラウンズベリーに代わって共同監督を務めたアート・スティーブンス(1980年のウォルフガング退職後はプロデューサーも務めた)。その補佐にテッド・バーマンとリチャード・リッチが参加。作画面は1977年から1978年にかけての少年時代をフランク・トーマスとオリー・ジョンストンが担当したが、この頃、ドン・ブルース、ゲイリー・ゴールドマン、ジョン・ポメロイがドル箱作品ばかり創る重役たちのやり方に反発し退社した為に大幅に遅れてしまう。その為に、エリック・ラーソン筆頭のもと新チームの才能と想像力が結集したものとなる。スタッフは180名。内アニメーターは24名。原画数は36万枚。セル数は11万枚。背景数は1100枚。この努力が報われ莫大な興行収益を上げ、映画は大成功、ナイン・オールドメンが指揮を執った最終作にふさわしいものとなった。25年後の2006年に続編の『きつねと猟犬2 トッドとコッパーの大冒険』が発表された。
あらすじ
母を殺され、人間に育てられた子ギツネ・トッドと、その隣人の猟師・スレイドの元へやってきた、猟犬の子犬・コッパー。2匹は、将来敵同士になるとも知らず、親友となる。月日が流れ、大人になったトッドは森へ帰り、コッパーは立派な猟犬へ。もはや敵同士となって再会した2匹。しかも、猟師の別の猟犬・チーフが大怪我を負ったのがトッドのせいだと恨みに燃える猟師とコッパーは、トゥイード夫人が狩猟禁止区域に放ったトッドを仕留めようとする。しかし、そんな彼らの前に、巨大なクマが現れ、猟師とコッパーは危機一髪の場面に。そこへトッドが現れて彼らを救い、トッドとコッパーは仲直りをする。猟師も最後は折れて、トッドはメスギツネ・ビクシーと仲良く暮らす。
キャラクター
- トッド
- 好奇心旺盛なキツネ。母を猟師に殺されて孤児となった。猟犬のコッパーと親友になる。
- コッパー
- トッドの親友。エイモスの猟犬でチーフの弟子。トッドの友情と猟犬の規則との葛藤で悩むビーグル犬。
- ビッグ・ママ
- 森のミミズク。孤児になったトッドを見つけ、トゥイード夫人に託す。その後はトッドを見守り教育をする。
- トゥイード夫人
- トッドの育ての親。隣人のエイモスとトッドのことでトラブルとなりトッドを森に逃がす。
- エイモス・スレイド
- 粗野な猟師。トッドがニワトリを盗みに来たと思い込み執拗にトッドの命をねらうが真実を知った後、改心する。
- ビクシー
- 森に住むメスのキツネ。再び森で生きる事になったトッドと出会い、ガールフレンドになる。
- チーフ
- 昔かたぎの猟犬。コッパーの師だが彼の優秀さをなかなか認めようとしない。
- ディンキー、ブーマー
- ビッグ・ママと親しいスズメとキツツキのコンビ。ことある毎にスクイークを追い回すも、その度に悉く逃げられている。トッドにとっては、森に住まう先輩になる。
- スクイーク
- ディンキーとブーマーに付け狙われる芋虫。最後には無事に蝶へと羽化し、飛び去っていった。
- ミスター・ディガー
- 森に住むアナグマ。自分の縄張りに入るトッドを嫌い、罵倒と共に追い返す。
- ヤマアラシ
- 森に戻った直後で行く当てのないトッドを巣穴に泊めてくれる。
- クマ
- 恐ろしい巨体クマ。コッパーを倒そうとした所をトッドに邪魔をされ、最後にはトッドと共に滝壺へ落ちていった。
声の出演
キャラクター | 原語版 | 吹き替え版 |
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トッド | ミッキー・ルーニー | 池水通洋 |
トッド(子供時代) | キース・クーガン | 田付貴彦 |
コッパー | カート・ラッセル | 石田太郎 |
コッパー(子供時代) | コリー・フェルドマン | 林泰文 |
エイモス・スレイド | ジャック・アルバートソン | 大塚周夫 |
ビクシー | サンディ・ダンカン | 太田淑子 |
ビッグ・ママ | パール・ベイリー | 眞理ヨシコ |
トゥイード夫人 | ジャネット・ノーラン | 新道乃里子 |
チーフ | パット・バトラム | 阪脩 |
ディンキー | リチャード・バカリアン | 山田康雄 |
ブーマー | ポール・ウィンチェル | 熊倉一雄 |
ミスター・ディガー | ジョン・マッキンタイア | 槐柳二 |
ヤマアラシ | ジョン・フィードラー | 伊沢弘 |
スクイーク | ジャック・エンジェル | 原語版流用 |
クマ | クラレンス・ナッシュ キャンディ・キャンディード(唸り声) |
吹替版はDVDに収録の際、差別用語を差し替える為に新たに入野自由が起用されたが、トッドとコッパー、どちらの幼少時代を追加収録したかは不明である。
スタッフ
映像制作
ホームビデオ
この作品のVHSはWalt Disney Classicsの一環として1994年にリリースされた。
2000年にはWalt Disney Gold Classic Collectionの一環として、続編とともに初めてDVDのリリースが行われた。 2006年に25周年スペシャルエディションとして2枚組でリリースされた際、デジタルリマスターが施され、特典が多くついた。
サウンドトラック
- Best of Friends - パール・ベイリー
- Lack of Education - パール・ベイリー
- A Huntin' Man - ジャック・アルバートソン
- Goodbye May Seem Forever - ジャネット・ノーラン
- Appreciate the Lady - パール・ベイリー
脚注
- ^ Ansen, David (July 13, 1981). “Forest Friendship”. Newsweek: 81.
- ^ “The Fox and the Hound (1981)” (英語). Box Office Mojo. 2010年5月2日閲覧。