Lモード
Lモード(エルモード)とは、かつてNTTが提供していた、固定電話からインターネットへ接続する電気通信サービス。非常に短命に終わり、NTTの黒歴史となっている。
概要[編集]
1999年、NTTは携帯電話からインターネットに接続できるサービス・iモードを開始した。今では当たり前になっているケータイからのインターネット接続であるが、それまでのケータイは電話のみかせいぜいついていても各社独自の電子メール機能くらいであったのでiモードの登場は革命的だったと言える。
iモードによってケータイからインターネットの電子メール(E-mail)の送受信が可能になり、その後はi-モードに目を付けた業者が次々にコンテンツサービスを開始し、携帯からインターネットを使うという事が当たり前のこととなった。
そこで2匹目のどじょうを狙うNTTは「固定電話でも同じサービスを普及できるのではないか?」と考え、2001年に固定電話版iモード・Lモードを大々的に発表、頻繁にテレビCMを流すなど、鳴り物入りで登場した。
終焉[編集]
しかし世間の反応は冷たかった。Lモードが発表された当時、すでに携帯電話やパソコンの普及が進んでおり、インターネットサービスプロバイダも多数登場してた。つまり別にLモードを使わなくてもフツーにインターネットが使える環境が整っていたわけである。NTTにとってさらに悪いことに、多くの人は「ネット使いたかったらパソコンかケータイ買えば良いんじゃね?」と至極まっとうな意見を持っており、さらに「家族共用の固定電話でメールとかありえなくね?」となり、とどめとして「Lモードのために電話機を買い替えるなんてありえねぇ」という意見が出てしまった。こうして鳴り物入りで登場したLモードはほとんど日の目を見ることなく、2006年には新規受け付けを終了、その短い5年の生涯を閉じた。
普及しなかった原因[編集]
一部重複するが、再度Lモードが普及しなかった原因を挙げておく。
- 当時すでにパソコンやケータイからインターネットを使う環境が整っていた
- 個人志向を(NTTが)読めなかった
- Lモードを利用するためには、Lモード対応の電話機を購入しなければならなかった。しかもそれが高価だった。
- 使用料金が従量制で、すでに定額制が普及しつつあった当時、割高に感じられた