11月
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10月 - 11月 - 12月 |
11月(-がつ)とは、日本人が「いい〇〇の日」という語呂合わせを使うために作られた月。
概要[編集]
紀元前753年に制定された世界で最も古い暦法の一つであるロムルス暦は、29または31の日からなる10個の月を持つのが特徴である。のちにユリウス暦、グレゴリオ暦にとってかわられるものの、ローマ帝国の中ではかなり長い間用いられたため、現代にも影響が残っている[1]。
この暦法で最も問題となるのは、地球の公転周期と日数が大きく乖離していることである。前述のとおり10か月しかないため年間で304日しかなく、60日以上の差が出てしまうのだ。従ってロムルス暦を利用する場合には、適切に日時の調整を行う必要があった。例えばローマの為政者カエサルは、権力の誇示もかねて自らの名(Julius)を冠する月を追加した[2]。未開の地域では農耕期以外は作業がなく、日時を把握する必要性が薄かったことから、種を蒔いて農業を始める時期に暦の計測を始め、ロムルス暦10月が終了するころには繁農期も終わるので、事実上1年が終わったものとする、おおらかな時間の計測をしている地域もあった。
その中で、日本のロムルス暦受容は一風変わっていた。日本では太陰暦が用いられていたが明治時代に入ったことで欧化政策が取られるようになり、その一つが暦法の変更だった[3]。むろんそのまま利用することはできないため月の追加を検討することになったが、ここで月の名前を数字に変更するという大きなブレイクスルーが起きることになった。すなわち、もともとはローマ神話における神の名前をとった月名を機械的に数字の月とし、さらに11月、12月を加えることで公転周期との差をなくそうとするものである。
これは主に商人たちの要請によるものであったことが現在では知られている。「8月8日は八百屋の日」「2月22日は猫の日」といった語呂合わせで各種サービス・商品の販促を行っていた彼らは、11という数字が「いい」と読めることに目を付けた。「11月〇日」という日付を作り出すことで、「いい〇〇の日」という語呂合わせを1カ月の間自由に使えるようにしたのである。日の方で語呂合わせができるようであればどんな言葉でもよいので、例えば「推し」というような、ごく最近生まれた言葉についても利用できる、広い射程を持っているのだ(11月04日、「いい推しの日」)。実際に、Xなどの各種SNSでは、様々な語呂合わせが利用されている様子を見ることができる。
具体例[編集]
以下では、代表的な語呂合わせについて述べる。
- いいおっぱいの日(11月08日)
- セクシー女優などによりよく利用される。承認欲求の高い女性の場合もある。
- いい投資の日(11月14日)
- 各社の証券マンがノルマを満たすため、強引に営業をかける際に利用される。
- いいインナーの日(11月17日)
- ワコールを始め、各種下着メーカーにより利用される。エロ路線で売っている女優らが利用するケースも散見される。
- いい夫婦の日(11月22日)
- 国家が国民に結婚を促すために利用される。
- いい文の日(11月23日)
- 近年使用頻度が減ってきたとされる手紙・はがきの販促。日本郵政も利用しているケースがある。
- いい風呂の日(11月26日)
- もともとは風呂桶や洗剤をつくる会社、あるいは銭湯などによって利用されていたが、現在では女優らがインプレッション数を稼ぐために利用している場合も多い。
展望[編集]
具体例で見たように、もともとは単なる販促の一つとして語呂合わせが利用されていたのだったが、SNSの発展に併せて個人のレベルにも広まっている。結果的に日数が足りなくなり、同じ日に別の語呂合わせが当てられていることもある。前述した「いい推しの日」(11月04日)は、「いいお尻の日」とも認知されているのだ。
打開策として「良い」の語呂合わせである41月まで月数を増やすことが経団連により提案されているが、暦法は国民生活に直結することから慎重な判断が求められている。