高齢者

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
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高齢者(こうれいしゃ)は、人権保護の風潮の被害者である。

概要[編集]

高齢者に優しい社会。少子高齢化先進国の日本においてはこれが掲げられることがよくある。高齢者が選挙有権者に占める割合が大きいのと、高齢者の投票率が若者に比べて高い事などにより、政治権力者は高齢者に媚び諂うのである。勿論それは自身の当選のためという面が大きいが、高齢者の人権を守る、という大義名分は間違ってはいないように思える。しかし、こと高齢者たち本人に於いては逆に被害を被っているのである。

社会権[編集]

延命[編集]

所得の少ない高齢者も医療を受けられるようにと、高齢者の医療費は1割から2割負担となっている。これは高齢者の社会権を保障するためのものである。

しかし、人間の本来の寿命は38歳。高齢者ともなれば衰えが来るのは当然である。自分の子供や孫にオムツを変えてもらったり、お風呂を手伝ってもらったりしなくてはならなくなる可能性も高い。過剰な延命を可能とするシステムが人権保護の名目で整えられている今、高齢者の親族は、高齢者医療制度を活用させて長生きしてもらおうとするであろう。しかし、高齢者の側からすればこれは迷惑にもなりかねない。「息子にオムツを穿かせてもらうこと程惨めな事は無い」と考える高齢者も少なくないだろう。

あるいは、単純に老化によって痛む体の節々や病気との長い付き合いも大きなストレスとなる。「辛く苦しいまま生き延びるくらいなら元気なまま死んだ方が良かった」という感想が誰からも出ないはずがない。しかし、現状の医療制度はそれを許さない。医療費が安いため、家族が無理やり通院させ続ける事が容易いからである。

年金[編集]

高齢者の社会権を保障するための制度としてもうひとつ大きいのがやはり年金制度であろう。

今となっては受給者側の高齢者であるが、昔は払っていた側である。当然年金を受け取る資格はあると言っていいだろう。しかし、少子高齢化の影響で、働き手の年金負担が大きくなってしまっている問題がある。生産年齢の人々はこれに不満を訴えるわけだが、その矛先が向けられるのは高齢者である。別に高齢者が何かをしたわけではないのに、偶々この時代に受け取る立場であったが故に憎悪の念を抱かれる。筋違いも甚だしいと言いたいところだが、学者に「高齢者は集団自決」と言わしめるほどに、そのヘイトは大きなものになってしまっている。最早論理的な説得が効く段階ではない。

よって高齢者は年金がらみの理不尽な迫害を受ける事となる。年金制度をやっているのはであるのにも関わらずだ。これらは高齢者の社会権の保証が裏目に出た結果だと言えよう。

自由権[編集]

昨今、定年退職の年齢が引き延ばされたり、リタイア後も再就職がしやすいシステムが整えられたりしている。これは高齢者の自由権を保証するための取り組みだ。

しかし、この取り組みは必ずしも高齢者にとってプラスに働くとは限らない。FIRE(早期退職)が話題になっているように、人はだれしも働かずにのんびりする暮らしに憧れの気持ちがあるものだ。どんなに充実した職についていたとしても退職した先に待っているのはパラダイスである。「やる事がなくなった」という虚無感が多少あるにせよ「何もしなくていい」という解放感に勝るものでは無いのである。もう二度と朝の目覚まし音を聞く必要は無い。寝たいだけ寝て、起きたら仲間とゲートボールでもして、帰ったらば優雅にコーヒータイム。楽しい楽しいセカンドライフに想いを馳せる者は少なくないはずだ。

だがここで余計な事に再就職のハードルを下げてくる行政が居たらどうなるだろうか。のんびり寛ぐセカンドライフはおじゃんになり、家族からの無言の重圧によって再就職せざるを得ない状況に追い込まれるだろう。言葉を選ばずに言えば「最悪」だ。再就職の自由の保障はセカンドライフの自由の制約と同義であるのだ。

参政権[編集]

高齢者の参政権は憲法15条によって守られている。しかしこの参政権があるばかりに、日本の政治の失敗を高齢者に押し付けるムーブメントが発生するのである。

「高齢者の投票の力が大きいため、政治は高齢者に有利なものになる」これは確固たる事実であり、高校入試で問われてもおかしくない。しかし、高齢者の投票の力が大きいのは高齢者が多すぎるからだけではない。現に高齢者の割合は50%を大幅に下回っている。真に問題なのは生産年齢人口の投票率が低い事なのだ。だが、高齢者に有利な政治が行われる責任の一端は生産年齢人口にあるにも関わらず「高齢者ばかり優遇されるのはどうなんだ」という不満の声は強い。高齢者は何も悪くないのに「高齢者が投票するせいで政治が良くならない」という暴論まで飛び出す始末である。

高齢者の参政権の保護は、高齢者を政治犯に仕立て上げるような世論の形成に繋がりかねず、高齢者に肩身の狭い思いをさせてしまう。

解決策[編集]

これまで見てきたように、高齢者は人権保護の風潮(笑)によって大きな被害を被っている。高齢者を守るための事であったはずであるのに、逆説的な現象が起きているのだ。

これらの被害をなくすためには高齢者の人権を没収する他ないのかもしれないが、それは風潮(笑)が許してくれはしないだろう。

関連項目[編集]

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