ウニ
ウニとは、海の生態系におけるイノシシもしくはブタのニッチを占める害獣である。食うと美味いというのも共通している。
概要[編集]
ウニは海中に生える栗ではなく、棘皮動物と呼ばれる無脊椎動物である。これは要するにナマコやヒトデ、ウミユリのなどの仲間で、体が五角形をしているという共通点がある。
一見するとトゲが硬いだけでたいした害が無いように思えるが、それはウニを寿司のネタか何かとしか思っていない素人の思い込みである。ウニは極めて貪食な生物であり、雑食性で口に入るものはなんでも食べる。しかも、ウニは草食の傾向が強い。ここで「草食なら別に人間を噛んだりしないからいいんじゃないの?」などと考えるのはジュラシック・パークの見過ぎである。
海中の植物性の餌と言えば、植物プランクトンか海藻くらいしかない。なぜなら深海には光が届かないので、海の表層、根を張るのであれば海岸付近にしかそうした植物は育たない。そういった海藻が大量に生えている「藻場」は魚介類の住処や産卵場所となり、海の生態系の生産者役を担う。陸で言えば、自然豊かな里山みたいなもんだ。
しかしここで出てくるのが忌々しいウニ公である。ウニ野郎どもはワカメや昆布などが大好物で、小さな足を生やしてノソノソ這い回ってはこれらの生い茂る浅瀬に入り込み、パクパクムシャムシャ嚙り付いて食ってしまう。海藻を食べる魚は数多くいるが、ウニはそれらの魚とは異なり根っこまで嚙り付いて食ってしまうので、ウニに襲われた海藻はそのまま死に絶えてしまう。そのため、ウニが大量発生すると海藻が完全に死に絶えてしまい、藻場を根城とする他の生物はみんな逃げ出してしまう。これを磯焼けと呼ぶ。
そうなればウニも餌が無くなってしまいそうなもんだが、もう一度3つ前の段落を読んでほしい。ウニは雑食性でなんでも食べるのである。つまり、ウニは海藻が死滅しても餌には困らない。まるでイノシシやブタのようである。おまけにウニは棘だらけなので、一部のヒトデやラッコ、イシダイなどの変態でなければわざわざ食おうとする天敵はいないのだ。まるでニホンオオカミの絶滅により爆増したイノシシのようである。その結果として、増えすぎたウニは足の踏み場もない程に増殖。磯焼けした浅瀬はまるで針山地獄となってしまう。
じゃあ食べちゃえばいいじゃん、と思うかもしれないが、大量発生したウニは互いに突っつき合う上、植物性の餌を摂取出来ない為ストレスが溜まってしまう。その結果、ヤる事と言えばア〜ン♥♥しかなく、結局またウニは増えていく。まるでブタのように盛るわけだ。こうしてギュウギュウ詰めになったウニは、身がスカスカのハリボテのような状態になってしまい、食っても全く美味くない。もうどうすりゃいいんだ、この無用の長物…。
ウニの家畜化[編集]
しかし、このどうしようもないウニ、身が詰まっていないという事は、たっぷり喰わせて太らせれば食べることができるようになるというもの。そこで人間は色んなもんを食わせてみようと試みた。なにせウニは何でも食うのが数少ない取り得である。ならばブタの餌のような物を食わせても問題ないはず。こうしてゴミ同然の廃棄食材をダメ元でウニに与えてみたのである。
すると、意外や意外、ウニはキャベツやクローバー、タケノコなど葉っぱ系の物を好んで食べることが判明。クローバーはそこらへんから幾らでもむしって来れるし、たけのこは「放置林」と呼ばれる、管理が面倒になってボーボーになった竹林から文字通り雨後の筍の如く生えてくる[1]。そしてキャベツも、流通に適さない虫食いや小粒の物は大量に出る。つまり、これらの落ちこぼれ植物を餌にすることで、厄介者のクソウニを高級食材へと生まれ変わらせることが出来たのである。
これも、クローバーなどを餌にしてブタを飼い、その糞を肥料にして小麦などを育てる中世の三圃式農業と同じく、オチコボレ同志を組み合わせることで得た大成功と言えるだろう。
よって、ウニは海の生態系において、陸上で言う所のイノシシあるいはブタに当たるという事に疑い無いであろう。
著名なウニ[編集]
- ムラサキウニ
- 一般的なウニ。磯焼けを起こす原因となる。
- アメリカオオムラサキウニ
- バフンウニ
- ひどい名前だが海のブタ野郎にはお似合いか。食える。
- ガンガゼ
- 本当にどうしようもないウニ。非常に長く伸びた棘を有し、その一本一本が全部毒針で、中身が中空なのでボロボロ折れて引き抜きにくい。おまけに中身は水っぽくて食えたものではなく、キャベツやクローバーを与えてもどうにもならない、なんの為に生まれてきたのかわからないクソ生物。
- と思われていたが、近年の研究ではブロッコリーとみかんの皮を食わせることでフルーティーな味わいになる事が判明した。特殊調理食材かおのれは。
- ラッパウニ
- こいつにも毒があり、表面が集合体みたいで気持ち悪い。
- ヨーロッパタヌキブンブク
- 説明するのもめんどくせえや。まあ、海の方にいるんじゃないっすかね。
- 千葉県で発見されたウニ。金色のウミケムシとつるんで悪の限りを尽くしていたらしい。
脚注[編集]
関連項目[編集]
ウニは、新鮮で美味しそうな食材というより買ったばっかりなのにもう腐り始めている食材と言っても過言ではありません。食品ロスを減らし地球環境を守るためにも勇気を出して食べてください。 (Portal:スタブ)