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Happy Public Domain Day!
— UCHIDA Akira (@uakira2) 2017年12月31日
Oradano明朝GSRRフォント〈戊戌アップデート〉(バージョン0.2018.0101)正式公開です。https://t.co/B7whehY9ZX
青空文庫使用上位3000漢字対応など、今回の更新概要について詳しくは https://t.co/fTcggokDkE をご覧ください。
来年からもPDデイを迎えられますように…… pic.twitter.com/yiFJXROCuk
二〇一六年四月に実行したOradano明朝フォント十年半ぶりのアップデート「第二弾」に関するリリースノートをはてなダイアリーにて公開し、以降〈丙申アップデート〉第三弾、〈丁酉アップデート〉、〈戊戌アップデート〉に関連するノートをnoteで随時公開しています。
Oradano明朝フォント/Oradano明朝GSRRフォントとは、通常のテキストデータを「和レトロ」「活版テクスチャ」な表示に変身させるフリーフォントです。ウェブフォント対応環境で閲覧いただいるのだとしたら一目瞭然、百聞は一見に如かず。Oradano明朝フォントとは、活字の格好よさの源泉を考える材料として内田が製作中のフォントです。Greek(ギリシア文字)、Symbol(記号)、Roman(ラテン文字)、そしてRussian(キリル文字)を刷新したVer. 0.2016.0611から、このフォントのことをOradano明朝GSRRフォントと呼称しています。
Oradano明朝GSRRフォントが実装する漢字数は、「U 7A50(穐)」を除くJIS第一水準漢字に相当する字種と、青空文庫登録作品で使用される漢字の上位3000字をカバーしている他、その範囲外に幾らか趣味的な漢字を含むものになっています。
このフォントが収録している仮名および仮名に準ずる記号の多くは、東京築地活版製造所が明治三〇年-参拾壱年に販売しあるいは印刷していた五号活字(“築地体前期五号仮名”の最終型)に基づき、内田がアウトライン化したものです。
いわゆる前期五号と後期五号の特徴を併せ持っており、明治十年代から大正昭和戦前期にかけて、築地活版系が印刷した書籍や秀英舎系が印刷した書籍の雰囲気をよく伝え得るであろうスタイルとなっています。
合略仮名「トキ」および「トモ」については、“後期五号”期にあたる明治三十六年に刊行された東京築地活版製造所『活版見本』に掲載されているものを採用し、UnicodeのPrivate Use Area(私用領域)を活用して収録しております(「トキ」はPUAのU F8A0、「トモ」はPUAのU F8B0と、CJK漢字拡張C領域で登録されてしまったU 2A708)。
仮名および仮名に準ずる記号以外のアルファベットを含む非漢字は、旧Oradano明朝フォント制作当初に内田が新規にデザインしたものでしたが、Oradano明朝GSRRフォントVer. 0.2016.0611以降、多くの字形が次の資料に依拠するものとなっています。
このフォントが収録している漢字の多くは、東京築地活版製造所が印刷した深井鑑一郎『標注 漢文入門』及び漢字統一協会『同文新字典』の築地三号活字に由来します。
また「泌」は、東京築地活版製造所が印刷した飯高芳康・青木純造『医家綱鑑』の古い築地三号活字に由来し、「窯」は東京築地活版製造所が印刷した栗原鑑司『石炭乾餾工業』に由来します。また「鮟鱇」は同じく細川潤次郎『吾園随筆賸編 巻四』に由来します。
このフォントが収録している漢字のうち、「壱弐泊峰峯肪匁蘆芦霰矧珂括享脅娯煮釋譯据偵囁鞣禰鯰葵臆屑窟錆辿樽廿裡嚀埃屹犇縊縋薔跟軫辷顫掴殲塹嗄紘栃畠蛛睆侘俎俤俥寵忉橙沓粂縹譫迚鴫鹼麾麿凧凩嗾埴埼憧憬撿擽柢燠瓩瓱胛鎬閾噺怺恫挽灌瞞萎偲呶喀抒捗捩杣椴楠楢癈葦餠椛昴彿氐洌洹渙溯簀繻髏咤曄燁瓔瞿菟觜杻嘸攘礒蕁蕈蠕顥佼孵嶮寥毘紬鵞僑冨凪梱鋲怜蔚薛塙摸瑳袁鄒鈑鍔」は、郁文舎印刷所が印刷した芳賀剛太郎『誤似明弁 新案漢字典』の築地三号活字に由来します。このうち「壱弐」は同書のために特製された活字だった可能性があります。
このフォントが収録している漢字または漢字に準ずる記号のうち、次に掲げるものは東京築地活版製造所以外の印刷所が印刷した併記資料の築地三号活字に由来します。
また次に掲げるものは、東京築地活版製造所以外の印刷所が印刷した併記資料の、おそらく築地二号と思われる活字に由来します。
また次の掲げるものは、東京築地活版製造所が印刷した併記資料の四号活字に由来します。
また次に掲げるものは、東京築地活版製造所以外の印刷所が印刷した併記資料の、おそらく築地四号と思われる活字に由来します。
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