キッチン
キッチン(英: Kitchen)とは、現代のほとんどの家庭、飲食店[1]に存在する領域である。命を繋ぎ、回復アイテムともなる食事の準備である調理を行う、『家事』[2]と呼ばれるRPGのフィールドのうちの1つである。近年は調理器具の発達や短い料理動画の登場により、過程がより簡略化され若者の間ではソーシャルゲームのように手軽にキッチンのフィールドに立つ者も多い。キッチンは戦場なのだ。
- 家事という名のRPGについては「家事 (ロールプレイングゲーム)」を参照
概要編集
壁に沿って、または部屋に向かって設置されているシンク、コンロ、換気扇、蛇口、住人が設置する冷蔵庫などの周辺をキッチンという。これらのアイテムを使用するためには光熱費や水道代といったものをゴールドとして支払わなければならない。ステンレスなどの金属、木、プラスチックといった様々な材料からなり、人々のやる気に大いに関わっている。この領域には、領域内に入った人に影響を及ぼす、後述する特殊な性質がある。レストランなどの初級ジョブであるアルバイトにおいては、キッチンだけではなくホールという領域もあり、キッチンとはまた違ったタイプの理不尽魔法を受け、精神的なダメージを負う可能性がキッチンの領域内よりも高くなる傾向がある。
RPG「家事」での役割 編集
シナリオ第二章、第三章、第七章、第八章のステージとなるが、さまざまな料理の作成を中心としたものなどのダウンロードコンテンツもとても多い。お手伝いという名のチュートリアルである第一章を終えたプレイヤーが、最初に本格的なプレイを行う場所である。空腹から胃を防衛するためにプレイヤーはこの領域に足を踏み入れて食品を作成していき、第三章10話で「偏った食生活」を討伐、または和解[3]すると、プレイヤーは領域を出ることとなり、以降はデイリーミッションにのみ使われるようになる。
第七章、第八章で、プレイヤーは「食欲」そのものについて考え始め、再び領域に入る。健康状態と満腹感を完全なものにすることを目指す内容であるが、ゲーム内トップクラスの難易度である。このシナリオの実績は取得率がとても低いことから分かるように、実績を達成できるほど余裕を持っていたプレイヤーは、難易度のためにほとんどいないのだ。
アイテム編集
シンク編集
金属を押しつぶして作られているダム湖。シナリオ、クエストの進行に最も関わる場所で、特にデイリーミッション「生ゴミの始末」はこの場所でないと達成できない。ダム湖というが、そもそも、水を溜めておくにはたいていの場合桶を使用するうえ、ダムに入る水は領域内の人に制御されるため、カラッカラである。ヨーロッパ各地のシンクでは、排水が停止されることがあり、場合によっては満水となりうる。ダム湖の内部は食器の洗浄や廃棄物処理に使用されるが、この時も水を抜いた状態にするのが一般的。すなわち、水が通過するだけのダムである。
蛇口編集
シンクへ入る水を制御する、もう一つのダムである。こちらは、断水時を除いて常に満水である。水と湯が出るものがほとんどで、湯が出る方は灼熱地獄へ繋がっている。シンク同様、シナリオ、クエストの進行に大きく関わる。「湯沸かし」「ペットボトルの洗浄」は、デイリーミッションの中ではポイントが高い。領域内のRPGに限らず、領域外である居間などでもここからの水は使用されており、生活には欠かせない存在となっている。蛇口の影響が拡大すると、家庭全体がキッチンの領域となり、人々の心理に影響をきたすと考えられている。
コンロ編集
コンロは大きく分けて3種類あり、どれも情熱的で、高温を発生させる。彼らの情熱が必要になる場面は多く、湯沸かし器がない場合ここで「湯沸かし」を行う。
- ガスコンロ
- 2022年現在では、巨大ユニオンであるEUもその回収を躊躇する、ロシアで発見されることが多い、天然ガスを燃料とする調理用の火炎放射器である。化石燃料と交戦中のEUでは推奨されていない。火炎放射によって熱を発生させるというだけあり、コンロの中では最も火災報知器を作動させる回数が多く、やけど状態のプレイヤーに逆効果を強く示す。
- IHヒーター
- たくさん保有している者は王様にもなれるという石炭、石油の使用により発生する電気を動力とする調理用の電磁波発生装置である。EUでなぜか推奨されている。電磁波ビームを鍋に向けて発射し、加熱する。電磁波ビームは、プレイヤーにも影響を及ぼす強力な雷属性の技だが、時間しか教えてくれないという欠点がある。
- ラジエント
- IHヒーターと同じく電気を動力とし、雷属性の技にも火属性の技にもあまり見えないが、電流による熱で加熱させる。こちらもEUでなぜか推奨されている。ただし、理由はよく判明していない。
レンジクッカー編集
日本ではあまり使用されていないが、欧米で普及している[4]オーブンとコンロを合わせたもの。レンジクッカーというのは英語で、「range-cooker」と書くが、「range」には「範囲」という意味があり、直訳すると「料理する範囲」となる。つまり、イギリス人はこのオーブンとコンロのみが料理をする範囲と考えており、ゆえにあんなものが作られるのである。
しかし、フランス語では「piano-de-cusine」という。訳すと「料理するピアノ」となる。フランス人は、オーブンとコンロは料理という音楽の楽器の一つであるピアノと考えており、だからこそあんなものが作れるのだ。
日本では普及しておらず、決まった呼び方はない。やはり決められた道を進むだけの愚かなJRPGプレイヤーにはWRPGプレイヤーの調理機器は理解できないのである。
その他のアイテム編集
- 電子レンジ
- キッチンのブラックボックス。中に入れたものを出した時、どのように変化するかはまったく予想できない。それでも、多くのシナリオに関わり、特にシナリオ第2章第6話で、ヴァレンチン・アンドレ・イショクスキーを正気に戻すための冷凍食品を用意するのには必須だ。通信妨害装置になりうる。
- 炊飯器
- またの名をスーパー戦隊スイハンジャーという。上部へ放出される蒸気は、適度に距離を取れば手を潤すのに使うことができ、回復アイテムになる。デイリーミッション「日本の主食」に必要だが、一応、鍋でも達成はできる。
- 湯沸かし器
- やかんの進化形。デイリーミッション「インスタント食品の準備」には欠かせない。スイハンジャーと違い、この蒸気は手を潤すのには向かず、コーヒーの準備に使うプレイヤーもいる。
- 冷蔵庫
- 直射日光、高温多湿を避けられると思わせて、アイテムの一種、食品を誘拐し、監禁して、賞味期限切れになってから発見させる極めて卑劣な犯行が後を立たない。それでありながら、アイテムの保存には欠かせない。
- 冷凍庫
- 冷蔵庫とは違い、こちらは安全。だが、一度出したものは戻すことができないため、長期保存にしても分量に気をつけないといけない。アイテム「冷凍食品」は必ずここにある。もし別の場所にあるなら、それは罠だ。
- 各種調理器具
- おたま、フライ返し、菜箸はほとんどのプレイヤーが装備しているが、味噌汁の生成速度を上げたいプレイヤーが装備するアクとりや、粉末アイテムを多用するプレイヤーの装備するすり鉢など、一部のプレイヤーのみが装備するものが多い。そのため、不必要なものを入手しても、三年たって一度も使っていない、なんてこともある。
ジェンダー問題編集
以前、多くのキッチンが女性よりも家事レベルの低い男性の立ち入りを制限、または禁止していた時期があった[いつ?]。現在もそのようなキッチンは多いが、時代の流れによってそういった制限は消えていった。しかし、一部の過激なフェミニストと呼ばれる特殊ジョブの人達が「女性をキッチンに立ち入らせるな」といった主張をし始め、女性の立ち入りが禁止されるのではないかとの懸念がある。
性質編集
キッチンの領域内では、普段は現れないという生命への態度がありありと映し出される。キッチンの領域内で料理をする人ほど、生命のステータスの中で「身体」を重要視し、逆に料理をあまり行わない人は、あくまで一部の意見ではあるが「精神」を重要視するといえる。このようにキッチンは、生命の要素のどちらを重視するかを、ありふれた設備でありながらも判定させることができると思われる、という点で特殊である。
キッチンで料理をよくする人は、料理をすることを義務(必須クエスト)と考えているのかもしれない。そう思う理由は、ただただ食べてばかりではいけないというものだと思う。生きていくために食べる、だが食べるだけで生きていけるわけではない。だから、食べる自分の手で、食べ物を「生きていけるもの」に変えればよい、こう考えているのではなかろうか。
一方であまり料理をしない人は、食べることをそれほど重要と考えず、生活の中での喜びなどの感情を重視するのかもしれない。生きていくために食べる、だが食べるだけで生きていけるわけではない。だから、食べることよりも、今、楽しいこと、嬉しいことを大切にして「生きていけるもの」に変えればよい、と考えるのではないか。