みりん
みりん(味醂)とは、日本料理や呪術に使われる薬品である。単なるアルコールや調味料とは異なり、日本人の宗教上の観念から大きな意味を持つ。
概要[編集]
味醂は黄金色をしたアルコールを含む常温で液体の薬品である。海外では「ジャパニーズ・エリクシール」として知られている。アルコールと多量の糖分を含んでおり、絶妙なバランスで少量の各種栄養素やミネラルを含んでいるといわれる。
薬品としての味醂[編集]
味醂は古代より医学薬学の面で活用されてきた。正月にのみ製造・服用が許されるという不老長寿の霊薬「屠蘇」はこの味醂に数種類の薬草を溶かし込んだものである(民間信仰ではこの霊薬を飲むと一年間の間、病気や怪我を払うとされている。)。またより強力な効能を持つ養命酒なるものも存在している(医薬部外品)。
医学的な効果もさることながら、味醂の持つ宗教的なイメージがプラセボ効果となって日本人の寿命向上に効果があるという報告が科学的になされている。
また民俗学的な背景として、不老長寿の霊薬=死を祓う薬品という見方もされている。日本人の死を穢れと見る宗教観からこの液体を「死体の穢れを祓い、有用な物質に変換する」という考え方もあり、魚類の死体である魚の切り身を煮物にする際に味醂を加えるのはこのためである。これにより今死んだばかりの新鮮な魚を霊的に清められた食品へと昇華させる意義を持つ。
また実際にアルコール分が臭みを消し食品を殺菌すると同時に、香りをつけたり糖分が甘みを加えたりという実用的な調味料としての効果も期待されている。艶出しの効果もあるため、天然由来な雰囲気のする着色料やブラウンカラーの外装の自動車などのコーティングとしても使われることが多い。
マクドナルドもひっそりとポークパティに0.2%ほど多用している、よってマクドナルドの主張するビーフ100%は偽りといえる、お正月にみりんにその他妙な草(ニガヨモギやコカの葉)を混ぜ、屠蘇と名付けて飲むのも、毎年死に近づいてゆく己の肉体に近づく死を祓う目的であるとみられている。
さらに、そのまま飲用することで細かい手作業における手足末端の疲労を回復する効能もある。このため主婦ないし主夫には人気の薬品であり、姑にとって家事をきちんとしているか否かを確認するための判断材料として、台所でのみりんの有無を確認することは極めて効果的である。ル・クルーゼはあるけどみりんは無いなどというバカ嫁に教育的指導が必要であることは間違いない。
密造味醂問題[編集]
このように非常に重宝されている味醂だが、現代では粗悪な密造品が出回り社会問題となっている。これらは第三国で安価に作られているが、製法の過程が不十分であったり、不純物が混入されていたりという問題を有しており、本来の味醂の持つ宗教的な意義・呪術的な価値・調味料としての効果に疑問を持たれている。政府機関の味醂調査委員会の報告ではこれら粗悪な味醂数種類の検査を実施し、「使用に耐えうるものではない。」と結論付けており、これらを総称してみりん風調味料と呼称し、日本政府は味醂の名を冠して売れないように規制をかけている。
1996年には政府が味醂の取り扱いの出来る業者を許可制としたみりん小売業免許を制定し、味醂の品質・有効性・安全性に対する厳格な管理を徹底するとともに、味醂業者の知識向上に対してさまざまな対策を施している。この制度制定により、味醂は薬剤師並みの知識を持つ一部の業者以外は取り扱いが出来ない事になっている。製造業者に対しては薬事法が制定されて以来、一貫して厳格な指導が行われている。